突然ですが・・・
オリジナルの品種を作りたい!
と思ったことはありませんか?
そもそも私が農学部に行こうと思ったのも育種がしたかったからなのです。
なんか遺伝子組み換えとか新品種とかに興味津々になって、将来は超巨大な米を作ってやる!と思っていました。
大学に進んでからは病理学を専攻したので育種からは離れたのですがここに来て人工授粉をすることになりました!
人工授粉を楽しむ
ペチュニアやアサガオは人工授粉の授業によく用いられていると言います。
そこで、今年度はペチュニアの人工授粉に挑戦してみました。
まず、ペチュニアですが、
これくらいに花の蕾が出来たものを雌しべ側として使用します。
あまりにも小さいとまだ雌しべの受粉機能が弱い気がしますし、
開いてしまってからでは、自己の花粉で自家受粉してしまうので
「いい感じ」の大きさになったらチャレンジ
雌しべを出すために蕾を無理やり割いて、中の雌しべを出します。
蕾を割くとこんな感じ↓
そして次にこの花粉をすべて取り除きます。
この花粉を放っておくとこれまた自家受粉してしまう!
この唇みたいな物が花粉の塊です。
そこまで出来たら花粉が充実している花を選び、花粉をたっぷりと雌しべにつけたら完成。
あとは種がついたら播種して、どんな花のペチュニアができるかワクワクしましょう。
種子が付いたら、弾ける前に採種する必要があります。種子袋が茶色になったらすぐに取りましょう。とったら、2〜3日乾かしてから播種すると良いでしょう。
自分が人工授粉したオリジナル品種を播種したら2月後位には開花します。
今回はこんな花が咲きました。
う〜ん、お世辞にも可愛いとは言えない出来栄えです。
しかも白が入ってない所もあるので変ですね・・・
こんな不思議な模様ですが、やはり1世代だけでは不安定なのでオリジナル品種とは程遠いいです。実際に二番花は違う模様でした・・・
難しいぞ!育種!
けど、改めて育種の面白さ、人工授粉の奥深さを学ぶことが出来ました。
今回はペチュニアでの人工授粉だったので次は比較的簡単そうなパンジーでチャレンジしようと思います。
もちろんこのオリジナル品種1号は継続して受粉を行って、品種が安定するまでチャレンジしたいと思います。
まとめ
- ペチュニアの人工授粉は以外と簡単!
- 花の蕾は大き過ぎても小さ過ぎてもダメ
- 受粉が完了し、蕾が茶色くなったらすぐに採種する
(種弾けてしまってはダメ) - 1世代では安定しないし、柄も狙った通りにならないので気に入った色や柄を選抜して繰り返す必要有!
人工授粉は夢があります。
突然変異で素晴らしい品種ができるかもしれません。
この記事をきっかけに育種家が増えたら最高です。