教育

課題研究によって育む主体性とコミュニケーション能力

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金足農業のお陰で空前絶後の農業高校ブーム!?

甲子園での金足農業の功績によって、農業高校が注目されている気がします。

(気がするだけでしょうか・・・)

実際に多くのテレビで金足農業だけでなく、農業高校の特集が組まれるなど、空前の農業高校ブームが起きる兆しがあります。(そうあって欲しい)

私自身も農業高校出身ではなく、普通高校出身だったので、農業高校がどのような授業を行っているか分からなかったのですが、実際に働いてみると実に多くのことを学んでいるのが分かります。

農業高校で学習する科目

「野菜」「草花」「畜産」「食品製造」「測量」などはもちろん、

「グリーンライフ」「生物活用」等、

ん?それって何を勉強するの?みたいな科目まで様々です。

課題研究

農業科目の中で「課題研究」という科目があります。

この科目は生徒一人ひとりが課題を見つけ、その課題解決のために様々な実験等を通して進める授業です。

例えば

  • 「農薬を使用せずに野菜を作りたい」
  • 「コンパニオンプランツについて調べたい」
  • 「新野菜の加工方法や調理方法について研究する」
  • 「植物が人に与える影響を調べる」

などなど自分が取り組みたいことに取り組みます。

生徒が日頃から気になっていることや調べたいことに主体的に取り組んでいくため、意欲的に取り組みますし、自主的に本やインターネットを通じてそれに関する事を学んでいきます。

さらに、生徒たちはグループで課題に取り組むことが多いのでコミュニケーションを取りながら、どのような実験をすべきか、誰がどのように取り組むか、何を調べどのように調べるか等、主体的に学びます。

アクティブラーニング

これぞまさに、今流行りの「アクティブラーニング」(主体的・対話的で深い学び)そのものだと思います。

また、発表の場もあり、全校生徒や他の農業高校の生徒や先生の前で発表します。

なのでプレゼンテーションを作成したり、どのようにすれば伝わるかを考え、発表原稿を作成したりするなど、様々な能力が試されます。

課題研究のような授業を普通教科にも取り入れることができれば、アクティブラーニング になるのではないでしょうか。

 

「英語が苦手な人に英語をマスターさせる方法」

「字を上手くなる方法」

「なぜ私たちが物を見ることができるのか」

「植物が緑色に見える理由」

などを題材にして調べさせてもいいですし、ジグソー法を使って、ヒントを与えてみんなで話し合えば理解できるように工夫すれば良いと思います。

 

農業の課題研究は基本的には1年間実験に取り組みますが1時間の授業単位でもできると思います。

 

普段はあまり活発ではないクラスも工夫次第で活発に話し合うようになるでしょう。

コミュニケーション能力の向上のためにもこれからも積極的に取り組んでいきたいです。

課題研究で取り組むテーマが見つからない生徒のためには、こちらであらかじめ何個か用意しておくと良いと思います。

また、その課題が地域の課題と直結していれば、地域のコミュニティと関わりながら研究を行うことになり、さらに深い学びが期待できるはずです。

 

まとめ

  • 金足農業のお陰で空前の農業高校ブームである
  • 課題研究という、主体的、対話的な学びが主とした科目がある
  • 普通教科でも課題研究のような手法を取り入れられる

人工知能が進化していくことが予想される今後の社会を生き抜くためにも主体的、対話的な深い学びが絶対に必要になってきます。

人工知能に出来ないクリエイティブな仕事ができる生徒を指導していくためにも私たち教員がすべきことはたくさんある気がします。

 

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